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【実録】未払い発生! そこで役立つ支払督促の申し立ての手順(後編)

2017年04月26日
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債務者が”支払督促”に応じない場合

【実録】未払い発生! そこで役立つ支払督促の申し立ての手順(前編)はこちら

前回のような手順で支払督促の申し立てを行い、それでも相手が2週間反応しない場合、次は仮執行宣言の申し立てを行う事になる。

債務者には2週間の異議申立て期間が設けられているが、相手が反論せず、また支払いもせずに2週間が経過したら、次は「仮に差し押さえるぞ!」という宣言をする事ができる。
相手は異議申し立て期間が過ぎているが、裁判を起こす権利が無くなるわけではない。
今回は裁判した場合にかかる金額が、督促している金額より遥かに高いので、特に考える事なく仮執行宣言の申し立てを行なった。

民事訴訟法259条によると、仮執行宣言とは、財産権上の請求権に関する判決において、判決確定前であってもその判決に基づいて、仮に強制執行をすることができる、という宣言だ。
債務者が支払督促の送達を受けた日から2週間以内に督促異議の申し立てをしないときには、債権者の申立てに基づき仮執行宣言が行われる。

仮の強制執行の宣言をする事ができる

仮執行宣言とは、前述したとおり判決確定前であっても仮に強制執行をすることができる宣言である。
例えば債務者が、口座のお金を全て移動する、などの手段で支払いを逃れる事を防いだり、むやみに上告して支払いを引き伸ばす前に仮に差し押さえることができる制度が仮執行宣言だ。
ここで確認だが、本頁は実体験に基づくという趣旨のものであり、筆者は法律の専門家ではないので、詳しくは弁護士に相談していただきたい。

さて、次の手続きに必要なものを下記に記載する。

・仮執行宣言の申立書1枚
 裁判所で渡してもらえる。
 筆者は督促の時点で渡された。
・当事者目録
 前回の督促の時に使ったもののコピーを使用する事ができた。
・請求の趣旨
 これも同様に督促の時に使ったものが保存してあったので再度使用した。
・角2封筒
 1パック買っておくのをお勧めしたい。
・官製ハガキ1枚
 自分に連絡してもらうためのハガキ。
・切手1200円
 内訳は1000円、80円、120円
・宛名ラベル
 前回と同様にPCでラベル用紙に印刷した方が楽だろう。
・印鑑
 裁判所に行くときは基本的に持ち歩こう。

この仮執行宣言の申し立てにも、異議申し立て期間が設けられている。
相手が仮執行宣言付支払督促を受け取り、異議申し立て期間が過ぎると、支払督促が確定することになる。(ただしこれでも裁判を起こす権利が無くなるわけではない)
それでも支払わない場合、強制執行の手続きをとる事になる。

裁判所しか発送できない郵便「付郵便送達」

例えば相手が居留守などで督促状を受け取らない場合、「付郵便送達」という特殊な郵便で送ってもらう事になる。
これは「発送した時点で受け取った事とみなす」という、裁判所のみが使える大技である。
債務者の立場で考えて、最初の督促は「裁判所からだ!何だろう?」と受け取っても、2回目は、もう用件がわかっているので受け取らない、という事もあるかと思う。
こんな場合は「確かにここに相手がいるから、受け取った事にして下さい!」と上申する事ができる。
そうでないと居留守を使えば逃げ得になってしまいまうからだ。

しばらくすると、裁判所から上のような書面が届く。 この申請を行った後に裁判所書記官が仮執行宣言を付す。これで強制執行手続をとることができるようになる。

しばらくすると、裁判所から上のような書面が届く。
この申請を行った後に裁判所書記官が仮執行宣言を付す。これで強制執行手続をとることができるようになる。

差し押さえの前に債務者が交渉に応じる場合もある

本件では、この時点で債務者が交渉に応じたため、実際の差し押さえは行っていないが、それでも応じなかった場合は、執行官への申立を行い、差押えを行う事になる。
テレビなどでは、債務者の目線で描かれる事が多いので、執行官は怖いものというイメージがあるが、簡易裁判所(また地方裁判所)は正しい申し立てをすれば正しい結果を出してくれるものだと思う。

支払督促の申し立てをすると、簡易裁判所からこれらの書類が届く 支払督促発送通知 / 支払督促

支払督促の申し立てをすると、簡易裁判所からこれらの書類が届く <右>支払督促発送通知 / <左>支払督促

未払いはまず専門家に相談

今回の記述は5年前のものであり、正しい法的手続きと異なる可能性が高い。これは実体験に基づくという趣旨のためとご理解いただきたい。
もし万が一、給料の未払いに悩んでいたり、または取引先から支払いが滞った場合、まず弁護士相談など無料の手段で専門家に相談をする事を強くお勧めする。
その際、本項が事前知識の一部になれば幸いだ。

<筆者プロフィール>

Umeki
梅木千世。1979年生まれの鎌倉市出身。
ベンチャー企業のマーケッター、元デザイナー。本頁の事案当時はゲーム開発ディレクター。
他にWebディレクター、デザイン講師、居酒屋店主、空手家など。
その他の記事はこちら※別サイトへいきます。

 

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