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フリーエージェントとは?~場所・時間・組織に束縛されない働き方~

2017年02月16日
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インターネットの普及で昨今ちらほら聞かれるようになった働き方「フリーエージェント」。作家で文筆家のDaniel Pink著「フリーエージェント社会の到来」(ダイヤモンド社)は、発売当時の2001年大きな話題となり、同著ではアメリカでは労働人口のおよそ1/4がこの働き方をしているとあり、近年さらなる広がりを見せている。

場所にも時間にも縛られないフリーエージェントとは?

■被写体の人物はストックフォトモデルです。 

野球界でのフリーエージェントと同じく、会社に正規雇用として所属するのではなく、企業との自由契約の中で、場所・時間・組織の制約に縛られることなく、プロジェクト単位などでアサインされ働く形態である。従って、専属契約を結ばなければ、複数の会社の業務を請け負うことも可能となる。インターネットの普及が可能にした働き方と言えよう。また、アルバイトやフリーランスのように、企業がやりたがらない作業業務の外注というだけではなく、企業内部の正社員が行うレベルの業務まで請け負うスキルを持ち合わせ、高単価で契約するケースも多く見られる。

例えば、筆者の知人にフリーエージェントとして複数社で業務を請け負っている人がいる。彼は過去のCFOやweb担当という経験を活かし、ある会社ではCFO補佐として資金調達のための業務を行う一方で、別のある会社ではwebサイトのコンセプト設計から立ち上げに従事しているのだ。こういった働き方は、企業にプロジェクト単位でアサインされているからこそ実現可能なのである。

もはや安定とは言い切れない終身雇用に潜むリスク

Architect had depressed on office desk

Daniel Pink は著書の中で「今の仕事が永続するなどと言える人はどこにもいない。誰もが臨時労働者なのだ」と言及している。企業に人生を預けることは、リスクが少ないとは言えないのかもしれない。ましてや、人生100歳時代と言われる中、現状多くの企業では定年の60歳までしか面倒をみてくれないのだ。残りの40年、年金だけで生きていける見通しも年々怪しくなってきている。また、超大手企業と言われていた会社が大規模なリストラを断行したり、資金のショートにより国外企業からの出資を募ったりするケースもある。あと数か月で資金が尽きてしまうという時に、個人が全員守られるとは限らない。

このような背景があり、毎日固定のオフィスに通い仕事を進めるのが適さない職業から、フリーエージェントが増えている。具体的には、世の中の現場を実際自分の目で見て情報を集めることがひとつの価値となるメディア関連や、自宅での作業で納品物を作ることができる製作業などである。このように、人生を長いスパンで見たり、業務の最適化の大きな流れの中での一つの選択肢として、フリーエージェントは広がりを見せはじめている。

場所や時間の制約が少ない分、孤独で保障がないという一面も

フリ―エージェントのメリットは先に述べてきたように、行き帰りの通勤時間や働く場所の制限がないことや、業務最適化、人生のリスクヘッジなどがあげられる。一方でデメリットは、大きく分けて2つに分けられる。1つは、孤独である。毎日何も意図しなくてもオフィスで様々な人と挨拶をし、何気ない会話をする機会が、自ら作りに行かない限りなくなるのである。2つめは、企業に所属することで得られる福利厚生や保障などがない点である。また、スキルや社会人の基本的マナー不足でフリーエージェントとなった場合、単なるアルバイト程度の職務しか得られない可能性は高い。

フリーエージェントの始め方と必要な心得

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始めるために必須なのは

・企業が欲しがるスキルと実績

・「タスク・スケジュール管理能力」「綿密で的確なコミュニケーション能力」

である。また、それらを持っていても、協業する企業のマーケットが小さければ限界が見えてしまうため、そのスキル・能力は具体的にどの企業が欲しがり、その企業の数や業績は今後どのような状況にあるのかも見極める必要がある。

これらを準備するのに最適なのが安定期に入った大きめの企業である。独立したら、誰も自分と同じリスクを背負ってくれないし、優しく教えてもくれない。まずは自立して働くことを見据えた上で、自分の人生の準備のために本気で企業で働く必要があると思う。しかし、スタートアップでは、新人を教育する余裕が無いケースも散見される為、教育できるスキルを持った先輩がいるかどうかがキーとなる。会社の体質としても新人を教育するスキルと余裕のある大きめの会社が良いだろう。いずれにせよ、会社は自分の為に本気で利用しつくすスタンスが重要だ。

また、最近では副業を解禁する会社が増えてきている。会社の就業規定にもよってしまうが、一つの企業に働きつつ、自分のスキルを伸ばすためにも会社員時代に自分自身の看板で案件も獲得することも、フリーエージェントになる際への自信となるはずだ。いずれにせよ、スキルやそのスキルが活躍するマーケットの時勢を見極め、タイミングよくフリーエージェントになるのがベストだ。

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終身雇用が幻想になりつつある今、ひとつの企業で働き続けることはリスクであると言えるし、仮に定年まで働き上げたとしても残り40年もある人生を担保するものではない。そう考えると、フリーエージェントという働き方が登場してきたことはごく自然なことである。自分で仕事を選ぶことで、長い人生を生きるためのスキルや経験を主体的に得ることが可能だからである。時間・場所・組織などの制約を避け効率的に働くことができ、より自分の時間を生きることができる。加速度的に変化の速度が増していく社会において、従来までの働き方一辺倒で対応することは難しいだろう。フリーエージェントという働き方を通して自らの働き方について考え、自分の棚卸しを行い主体的に生きることは、人生において必ず役に立つはずである。

 

 

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